年末の慌ただしさを感じつつ、ぼちぼち忘年会などもあります。
個人的な集まり、外勤先の法人忘年会、訪問看護の皆さんとの勉強会の忘年会、中京区の多職種の忘年会、あとは中学生の時に通っていた塾の忘年会が残っています。忙しいですね。
どの集まりも私にとって元気をもらえる皆さんとの時間なので、マメに参加してしまいます。

忘年会なども忙しいのですが、それ以上に今は文書を作成するのにとても忙しくしております。
そもそもクリニック開業時からH30年3月末にて現外勤先を退職する予定で動いておりましたが、いざそれを3ヶ月後に控えて今は申し送りの作成で必死です。
単純にサマリー書きするのは毎年やっていることなので問題ありませんが、今回はACP(アドバンスケアプランニング)をしているので大変なのです。

ACP、ご存知でしょうか。
アドバンス=先行きの
ケア=お世話の
プランニング=計画 、
でして、自分の将来の生活や死を迎える時の希望や生活についての計画のことです。

他人の手を借りずに生活することができなくて人の世話になるようになったときや、死を前にした時、自分の意志を伝えられなくなる時に、ご本人のお気持ちやご家族のお気持ちをあらかじめ聞きたりしておく事、です。

この業務の一番大変なところは、「死」を話題にすることで感情を害する方やご家族にたいしてどのようにお話をもっていくか、というところです。

何度かご入院をされていると、入院時には急変の対応について(元気だったのに急に心停止した場合、人工呼吸や心臓マッサージを希望するかどうかについて)  質問されますのでこの話題にも比較的すんなり対応していただけるのですが、入院のご経験などがないとかなりの抵抗をされることもあります。

お元気な時にこそ、この話題を出すことができるのだ、ということをご理解いただいてお話しを始めるのですが、急変時の対応についてのご希望を考えていただくのは難しいものだなあと感じます。
病院に行って心停止や呼吸停止になった場合は一般的には人工呼吸などの蘇生処置を行います。「蘇生処置をしないでほしい」という明確な希望がなければすることになります。それをあらかじめ「蘇生処置をしないでほしい」というかどうか、を考えてもらうのです。
「みんなが蘇生処置をするのが普通ならしてほしい。『もうしなくていいです』とは家族としては言えないです。」とおっしゃる方もいます。
一方で「もう高齢で蘇生をしても戻る可能性が低いというなら苦しい処置をして苦しめるのもかわいそうだからしないでほしい」とおっしゃる方もいます。
どちらも愛情のこもったお言葉です。同じ愛情をもった言葉でも選択肢は真逆になります。このように発するところが愛であっても選ぶことは全く人それぞれなので、冷静に考えることができる時にゆっくり考えていただく必要があります。

お元気な時にこそ考えていただきたいお話しです。