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院長挨拶

院長から皆さまへのごあいさつと、
当院が大切にしている思いや在宅医療に対する
考え方についてご紹介しています。

院長挨拶

慢性の病気をもちつつ、
自宅での生活をするかたの療養生活を
サポートします。

私はもともと麻酔科医で、外科など他科の患者さんの手術麻酔を主な仕事としてまいりました。手術の対象となる病気だけでなく、もともとの持病も踏まえ病状をしっかり把握して準備し、手術中の安全を守る仕事です。いろいろな病気について勉強してきましたので、あの病気はこの科の病気、この症状はその科の範囲の病気、など麻酔科以外の科の病気についても幅広い知識があるのが在宅医としての強みです。

学生のころから緩和医療を志しておりました。何科に進むかを選ぶときに、つらい症状の中でもっとも代表的な「痛み」を取れる専門家になりたくて麻酔科に入りました。麻酔科医として集中治療室・手術室で働くかたわら、緩和ケアの研修や講習を受け勉強を重ねる中で、「在宅緩和医療・在宅ホスピス」という概念が出てきたことを知り、見学する中で「家で過ごすということ」の素晴らしさを実感しました。病院では「患者さん」でしかない方々が、おうちでは「お父さん」であったり「お母さん」であったりするのです。病気を持つ人、ではなく、家庭人であったり社会人であったりするのです。病院では緊張している方が、自宅ではひとりの人として、安心して過ごしておられるのを拝見し、在宅での療養の力を知りました。

在宅で療養するというのなら、がん末期の方ばかりでなく、一般の高齢者や難病の方も家で療養するのではないか、その方々を支える医療にかかわりたい、そのように考えて麻酔科から在宅医療の領域に転向しました。

在宅医療の現場では、慢性の病気がある中で、ときどき調子が悪くなって入院することが多い高齢の方をたくさん診てまいりました。当院では、入院から退院後の治療に切れ目ができないように病院と連携して在宅での療養生活を支えております。大きな病気があっても症状が落ち着いていれば安心して過ごしていただけるように介護・看護と連携して見守っていきます。

現在私が力を入れている領域は、漢方療法と認知症治療です。
体全体に具合の悪さがでている方には人を全体で見る東洋医療が適していることを実感することがしばしばあります。 また認知症の周辺症状(興奮、徘徊、介護への抵抗、不眠など)には漢方療法での対応がぴたりと当たることがあり、これまで介護で困っておられたご家族や施設の方のお役に立つことができております。

漢方薬を処方するときも一般的な西洋医学に基づく医療との併用をしております。

患者さん、ご家族様のご希望に添いながら、さまざまなご提案をし、その方らしい療養ができるようにお手伝いしております。

これからも地域での在宅医療をしっかりサポートしていきます。

おかやま在宅クリニック
院長 岡山容子

略歴

1996年 京都府立医科大学卒、麻酔科学教室、集中治療室出身。

2004年 京都府立医科大学博士号取得

2020年 真宗大谷派僧侶資格取得

日本プライマリケア連合学会認定 認定医

日本プライマリケア連合学会認定 指導医

日本在宅医療連合学会認定 専門医

日本在宅医療連合学会認定 指導医

所属学会

  • 日本プライマリケア連合学会
  • 日本在宅医療連合学会
  • 日本緩和ケア学会
  • 日本東洋医学会
  • 日本麻酔科学会
  • 日本臨床麻酔学会
  • 日本嚥下医学会

所属協会 研究会

  • エンドオブライフ・ケア協会
  • 看取りの安心勉強会
  • 全国在宅支援医協会
  • 日本慢性期医療協会
  • 日本在宅ホスピス協会
  • 日本ホスピス・在宅ケア研究会
  • 京都漢方研究会
  • 医療と暮らしを考える会

特殊治療について

院長は日本麻酔科学会認定専門医で、麻酔科医、集中治療医として人工呼吸器装着中の全身管理、気管切開処置や気管切開後の管理、中心静脈栄養管理その他高度医療管理を行ってきました。気管切開を受けておられる方、人工呼吸器装着されている方、CVポートが入っておられる方、ITB療法(髄腔内バクロフェン療法)を受けておられる方、腹水に対するKMカート療法を受けておられる方など特殊な治療を受けておられる方の自宅療養についても経験豊富です。

その他の医学的管理

  • 胃ろうの指導管理:胃ろうの交換については当院での対応も可能ですし、レントゲン撮影や内視鏡でチェックしながらの交換を他院にお願いすることも可能です。
  • 尿道留置バルーンカテーテル(通称 バルーン)の交換管理。緊急の詰まりにも対応します。
  • 自己導尿の指導管理
  • 在宅酸素療法指導管理
  • 人工呼吸指導管理:気管切開をされている場合はカニューレ交換をいたします。
  • 糖尿病の自己注射指導管理

緩和治療について

「がんの終末期に緩和医療」という考え方が見直され「がんと診断された時から緩和医療を」という流れを作ろうとWHOでも提案されています。 がん治療を通院で続けている方でも訪問診療を併用して緩和治療でつらさを軽減しませんか?訪問診療で緩和医療を自宅で受けながら、化学療法や放射線療法を通院や一時入院で継続する場合も病院主治医と連携して自宅での療養をよりよいものにできるようにお手伝いします。院長は緩和ケアを推進するオレンジバルーンプロジェクト参加者です。

「Orange Balloon Project」とは

2007年4月「がん対策基本法」が施行され、がん患者の療養生活の質の維持と向上を目的として、「緩和ケア」を推進していくことが定められ、厚生労働省は患者を含めた一般の方々を対象に、「緩和ケアは死を待つだけのあきらめの医療」などといった誤った考え方を改め、「緩和ケア」の正しい知識を持つことを目的とした普及啓発事業の実施計画を立案しました。 そこで、この事業委託を受けたNPO法人日本緩和医療学会は、緩和ケア普及啓発作業部会を設立し、一般市民に対して「緩和ケア」の正しい知識を持ってもらうための、普及啓発活動「Orange Balloon Project ®」を推進していきます。

講演依頼を受け付けいたします

人生の最終段階の患者さまのそばにいる方が安心できるように、当院では「看取りの安心勉強会」を随時行っています。

50分程度の解説と質疑応答で大体60分程度です。

またその他在宅医療についての講演等依頼がございましたらお尋ねくださいませ。

おかやま在宅クリニック
075-252-5110