先日患者様からプレゼントをいただきました。

この方は短期記憶障害が非常に強い方。

もう3年以上の付き合いですが、会うたび「初対面」です。

ところがこの方はずっと大きな組織の中枢で縁の下の力持ちとしてやってきた方。

「知り合い」だけどご本人的には覚えていない人も多かったはず。

そんな中で覚えていない相手にもうまく話を合わせて相手をいい気持ちにさせる会話をずっとしてこられたのでしょうね。

「おぼえていないなあ」と表情からはわかるのですが、親しみを込めていつも愛想よくしてくださいます。

そんな患者さんですが、入院し、転院し、急性症状がでてさらに転院し、そして退院されました。退院後は衰弱され、さらにまた急性症状が出ています。「このまま看取り状態になるかも」と懸念される状態です。

その患者様を定期訪問したところ

「あ。あ。あのな。そのまんまでええねんで。いろいろあるけど。ちゃんとなるようになるからな。そのままでええねんで。」と突然言われました。

私は涙が出そうになりながらも、言葉を反復しました。「そのまんまでええんですね。ちゃんとなるようになるってことですね。そのままでええんですね。ありがとうございます。」

なんなのでしょうね。

神様の宣託のよう。

とにかく、なるようになる。ということですね。