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お知らせ

当院の理念

当院の理念は「親身な医療」「休みやすい職場」です

「親身な医療」というのは自分が受けたい 医療 という意味です。私は自分の受けたい医療のことを「納得医療」と名付けました。 かつて、医療では医師がいいと思った 治療法を患者に受けさせる、「パターナリズム」というものが主流でしたが、後に、説明して患者から同意を得る、「インフォームドコンセント」に変わりました。さらに 現在では「シェアード ディシジョンメイキング」という、情報を共有して患者とともに 治療法を考えるという風になっています。ですから 納得医療というのは、シェアード ディシジョンメイキングになるんだろうと思うのですが、別に 英語を使わなくたって「納得医療」という言葉でとってもよくわかると思うのです。
ところは納得というのは人によって違うのではないかなと思います。ですから、この「納得」を得るためには、まずは患者さんのお気持ちを聞かなくてはならないと考えています。私たちの診療所では「分かってくれる人になる」ということを目標にしています。

先日夜中に患者さんが往診を希望されました。 当院ではあまり 夜中に呼び出されることは多くありません。 なぜなら、昼のうちに対応しておけばんわざわざ 夜に呼び出されることがないからです。 しかしこの日は夜になってから体調が悪くなり、私は出張から帰ってきてから往診することになりました。 患者さんとご家族様は大変恐縮されましたが、 私は自分だったらきっと 往診して欲しいだろうなと思っていたので翌日を待たず 夜のうちに 往診したのでした。 自分のして欲しい医療を今 実現しておかないと、自分が支援を必要とする時とする時には誰もそれを私にしてくれる人が現れないと思うからです。 自分がやってたことを人がしてくれるとは限らないけれども、 少なくともそのように自分が実践し 人を育てていかないと自分の時に間に合わなくなるだろうと思うのです。
何でもかんでも 患者さんの要求に応えるというのではないけれど、 困っている時、辛い時に迅速に対応してくれる医療というのは納得医療の大きな要素の一つになるのではないかなと思います。 

また、勉強することも重要と考えています。なぜかというと、古い知識だけの医療を自分は受けたいでしょうか。そうではなく、きっと新しい知識をもった人の医療を受けたいだろうと思います。また下手な手技の医療を受けたいでしょうか。そうではなく、きっと上手な手技のできる人の医療を受けたいだろうと思います。そのためには勉強をすることが必要だと思っています。医師には年間10万円、看護師には年間5万円の研修費用を負担しています。勉強にはお金がかかるものなのです。

「休みやすい 職場」 というのは自分が休みやすい職場であると同時に 他人も休みやすい職場でなくてはなりません。ですから 自分の仲間が 休みたいと言った時に「こんな忙しい時に」などと不満を言うことなく 快く休んでもらえるようにしなくてはならない職場だということです。 つまり 職場の中で仲間意識が醸成されていなくてはならないと考えています。 全ての人と仲良くするというのは難しいことかもしれませんが、 少なくとも仲間意識を醸成して、互いのために貢献するという共同体感覚が必要ではないかなと思っています。

 当院では福利厚生の一環として、久保田千代美先生にアドラー心理学の講義をしていただいています。 福利厚生の一環というのは、 つまり 出席するのも出席しないのを自由ということで、みんな楽しみに 講義を受けています。 講義の中でみんなの意見を聞くのですが、その中で互いの思いを聞き合うことで 仲間意識が少しずつ 醸成されているなと感じます。

また共同体感覚や縦の関係ではなく 横の関係などの言葉が共通言語として 皆に浸透するというのも 大切なことだなと感じています。 自分の居場所がある自分の出番がある そんな職場での自分が大切にされている感覚や、自分が職場に貢献しているという実感がそれぞれのメンバーの中に育まれて行って欲しいと考えています。

  現在の職員はたまたま 全員が仕事がきちんとできる人で、患者さんへの対応ができるだけではなく記録などの文書 仕事 もきちんとできる人たちなので大変助かっています。 こういうきちんと仕事ができる人が職場に定着してくれるように 休みやすい 職場であることが当たり前のように感じてもらえるようにと思っています。

おかやま在宅クリニック
075-252-5110