年が明けたかと思ったらもうこんな季節!って思ってしまいますね。毎年のことですが。
もうカレンダーも薄くなってきたし、来年の手帳は売ってるし、ハロウィンは日本に定着しつつあるし、年の瀬も近づいてきましたね。
医療機関ではこの季節になるとインフルエンザワクチンを打ちますか?のご予約で忙しくなります。

さて、多職種連携って言葉、一般の方にもなじみが出てきたのでしょうか。
ご存じない方のために説明しますと、これまでは医療は医師、看護師くらいが表に出ると思われてきました。でもそれだけではない、他の職種も大事だよ、と言われだしたのが20年くらい前。このころ、医師看護師以外の職種は「パラメディカル」と呼ばれていました。
これを日本語に直すと「傍医療職」「医療職のそばの職業」みたいになります。
これ、失礼じゃない?ということになり現在は「コメディカル」となりました。日本語訳すると「共医療職」ということでしょうか。
このコメディカルとの連携が大切と言われてきました。これが「多職種連携」というものです。
多職種連携、当院では超大事、めっちゃ大事にしています。多職種のみなさん、いつも仲良くして下さってありがとうございます。
でも、連携って何をすると「連携」になるの?という疑問。

間違っている考え方としては「書類を渡すと連携」というもの。
報告書を看護師から医師に送る、薬剤師から医師に送る、医師からケアマネジャーに送る。これが連携・・・・。 
??ほんとに??

「連携」って「書類を送ること」ではありませんよね。一人の患者・利用者をめぐって、お互いの立場から見えるものを情報交換して方向性を一つにしてチームとして動くことですよね。
多職種連携と言いつつ、顔の見える関係になっておらず、それぞれの職種がそれぞれの思いだけで動いているという状況、これは「多職種バラバラ」というのだと思っています。

実は多職種バラバラ、よくあります。ショートステイと医療なんかはそうです。ショートステイ中は体調が悪くても医師が往診できないことになっているので、主治医が知らない間に入院しまうことなどはよくあることです。主治医が入院について知っていれば入院先に情報を送ることができ、受けてくれる病院の医師にとっても助かることだと思うのです。

一方、ガッチリ連携できている場合はヘルパーさんとたまたま同時刻に訪問診療が入ってしまった時にでもヘルパーさんから患者さんの状態を聞かせてもらうことができて、お薬を変更して調子がよくなることがあります。
デイサービスでの困りごとなども教えてもらって、対応を考えたりなど。
薬剤師の先生にしっかり絡んでもらうと薬がちゃんと効いて体調が良くなります。歯科の先生に絡んでもらうと食事の摂れ方が変わってきます。

在宅医療って、生活とともにある医療ですから、生活のことをよくみている多職種からの情報がとっても大事です。
多職種連携という言葉を一般の方にもよく知っていただき、それがあって当たり前、ないとどうしたことかと思っていただけるような社会になってほしいですね。