アイキャッチ画像は家宝したい画像「柏木哲夫先生と山崎章郎先生との写真@2019秋」です。

松のうちもあけて、「あけましておめでとう」の言葉もそぐわなくなってきた成人式前です。
1月8日、がん患者会「ゆずりは」にて講演いたしました。
「逝くという自然に向き合う」というタイトルです。
自分が、家族が、弱っていくということ、そしてその時にどのような言葉がけや対応をすればいいのか、弱ることをどのような気持ちで捉えればいいのかなどをお話しました。
また、医療者の講演しては珍しいと思いますが、「死後の世界ってあるの?」という話題にも触れています。

13:30から始まり、講演は約100分、その後16:30過ぎまで活発な発言が続きました。
ファシリテーターの宮本さんからの「愛おしいってどういうことだろう?」の問いかけ、それは次の柏木先生の「寄り添い」にもつながる投げかけでした。

17:30からは、大御所柏木哲夫先生の講演でした。
先生が切り開いていらっしゃった日本のホスピスケア、緩和ケアの道。
ホスピスとは、心温まるもてなし、というホスピタライズというラテン語を語源とする言葉です。
身体症状を緩和して終わるだけではない、という思いがあるそうです。
寄り添いという言葉。これは「支える」という下からの力点でもなく、「励まし」という上からの力点でもない、横からの力添えであるというものでした。

反復しながら、患者のリードで会話を続けていく、時に深い問いかけを投げる、などの技術についても教えていただきました。

学生の頃からの憧れだった柏木哲夫先生と同じ日に同じ空間でお話させていただく光栄。
肩を並べたなどという意味では決してありませんが、大きな先輩の背中が見えるところにやってきたのかと熱い気持ちになりました。

「医療と暮らしを考える会」では来週も患者さんとご一緒にお話しさせていただきます。
宮本直治さん、ありがとうございました。